予備校業界とは、いわゆる”ブラック”業界だ。
でも教育産業として考えるならば、それではいけない。
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(続き)
就活でサービスや出版系統の仕事を探しているとC萬だとかR海だとかが頻繁に顔を出してくれているのを目にします。少子化にあって予備校業界というのは斜陽産業で、それを打破する人材であったり、逃げ出した人材の補填人材を確保するために頻繁に募集をかけている光景がみられます。アルバイトに対する羽振りは一見非常によいですが(それでも搾取されているという見方もできますが)、「○○大生が教えている」などといったブランドを傘にたて、ブラックさの隠れ蓑にしていることを考えると”ブランドの切り売り”をしていることに対する対価としてはやはり安いものです。
どこの業界もそうですが、多分に漏れず予備校業界で儲けている人間・講師はごく一部で、キャッチーな人というか派手な傾向がみられます。教育産業だから教育者として優秀な人間がこの業界でトップに立つ・・・というわけではなくて、(あこぎな)商売が巧い派手な奴がのしている、といった方がよいかもしれません。
この業界自体そもそも底が浅く、学生闘争の時代の全学連に所属していた”優秀な”人間が就職できず(この辺のくだりはwikipediaなどで学生闘争を参照されたし。)、理想を掲げて教育産業に切り込んで起業していった、というのが業界の起こりであり、今でも創業者がトップを張っていたり、ようやく二代目が登場したりする、そんな業界です。
しかし受験戦争バブルとでもいえばよいのでしょうか、業界自体に追い風が吹き見事に大きく成長する企業が登場、小規模の塾を駆逐して(悪口を流布して地元塾を貶めるような大々的なネガティブキャンペーンを張ったりすることが散見され、外から見ればそれを見抜く材料がないために親御さんは気がつけない)独占的に成長するような大手が登場するようになって来たのが昨今です。無論、ブラック業界にありがちな
クローズドな業界です。
IT業界よりは少し歴史があるといっても似たようなもので、”底が浅い業界”というのは横の繋がりが険悪なムードであったり、企業倫理が練られていなかったりする事が往々にしてあります(というよりも相手を告発しうる、カウンターをお見舞いするような対抗企業が育っていないというのが現状)。
著作権侵害の教材の横行や不適切な関係の強要であったり、枚挙に暇がありません。トップが事務員に手をつけて・・・を繰り返して「×3の結婚四度目」という経歴はまずいので、息子に社長の座を譲って隠れている、といった上場大手もあったりするわけで・・・感じとしてはIT業界と消費者金融を足して2で割ったようなイメージですか。
ここで私が指摘したいのは「予備校業界はあくまで教育産業として内包されている存在であることを忘れてはならない」という点です。
ゆとり教育時代になり、 な ぜ か 学校から詰め込み型の勉強を教え込む”修学”機能が取り外され、学校が簡素化されていく現状にあり、国も学習塾などとの連携を図り、教育政策の拡充を模索し始めています。業界がようやく認められつつある、ということです。
先に挙げた創業者たちは確かに商売は巧い(そりゃ東大出とかも多いですし)訳ですから、現状の業界の勢力図を広げていったわけですが、あこぎな高利主義に走って”教育”装置としての意識を捨て去っているのも明らかなる現状。まぁ企業としては仕方がないのかもしれませんが、斯様な人間が斯様な思考の元、人間形成とはかけ離れた指導方針を打ちたて、それでいて教育産業の中心であるといけしゃぁしゃあのさばっているというのは非常に危険ではないか、と思う訳です。
放送業界のように免許制による特権がある・・・訳ではないので問題が噴出してはいませんが、今後同様の問題が出てくるだろうという予測の元、早急な業界としての倫理機構の立ち上げ(そもそも既にあるのか? あっても動いてるの見たことがないのだが・・・)などによる自浄努力が必要であると主張したい。(そのためには「オープンアーキテクチャ戦略」による生き残りを図った方が業界を健全化するのにはよいのではないか、と私見を述べておく。)