[取材の可視化…?]
マスコミに従事する新聞社やテレビ局が情報を占有できなくなってきた昨今、それぞれの企業体質まで暴かれて”マスコミュニケーション”という一対多による一方的な情報送信に対して強い不信感が生まれてきた訳だ。
概ね佐々木氏の言うところには同意できるのだが、取材を可視化したところで企業体質が変わらなければ信頼など根本から取り戻せるものでもないし、そもそも信頼とは不可逆に近いものだろう。
なにより、マスコミによる”情報の評価”の時代はとっくに終わってしまったのだ。一次情報を持ってこれるのは確かに強いのだが、情報の評価者が力を握る時代にあって、マスコミは信頼に始まり権力を失う一方だろう。
一方、マスメディアという言い方をすればインターネットもまたそのインフラとしては然りで、Blogだろうが掲示板だろうが、マスコミュニケーションの役目を充分果たせるところまできている。
そうした空気を読めず、また読まない”社会の評価者”にはその資格がないのかもしれないし、その能力すらないのであればはやり見合った信頼はおかれない。
そういった機微まで考える、インテリジェンス機関を設置するなどの本腰を入れるところから始めないと、日本の報道機関はダメになる。